なぜありえないミスが起こるのか | 本の回収について
最近、増えてきたなと思うのが、
ある本が発売になってすぐ回収。
商品を返品するよう指示。
何週間後、訂正された商品が、何食わぬ顔で
再納品されるってケースです。
原因は商品によって様々ですが、
ほとんどが人為的ミスのようです。
私が知っている限りでも、
・タイトルに書いてある地名と載っている写真の場所が違っていた。
・本に載せた写真の許可を取っていなかった。
・本に書いてある値段とバーコードを読み取ったときの値段が違っていた。
まあ、普通なら起こりえないミスだと思います…。
とはいえ、これは些細なミス。
訂正すれば、また出版ができます。
さらに大きな事態になると回収後、絶版となります。
ニュースになったものは、
10月26日発売の『日本酒入門』に関する件 |エイ出版社ニュースリリース
や、衝撃的だったのはこちらですね。
【高須帝国の逆襲】小学館、回収理由は「編集上の不備のため」「不備の内容は言えない」 - 産経ニュース
著作権がらみだと、刷り直しは難しいですね。
高須院長の本は表現の問題のようなので、本人が書き直せば刷り直せますが、
本人が否定すればそこまでです。
しかし、なぜこのような「ありえないミス」が起こるのでしょうか。
ひとつは「コピペ文化」があると私は睨んでいます。
大学生のレポートの例を出すまでもなく、
仕事でも私たちは文章を書くとき、普通にコピペを使います。
その方が打ち間違いによるミスが少ないからです。
一方、コピペの内容を信じすぎて、
よく読まないってことは往々としてあります。
原稿の真偽を調べる「校閲」も今はほとんど外注だそうです。
そういえば、最近本を読んでいると普通に誤字を見つけてしまうことがある…。
もはや間違いがあってもおかしくはないぐらいに
考えた方がよいのでしょう。
紙の本は印刷し直して、再度流通させるのはかなりのコストがかかるでしょう。
単純に1回目と同じコストがかかります。
ほんのちょっとのミスのために…本当非効率です。
編集者のみなさん、ミスには気をつけましょう。
2回目に入荷しても、
書店側としては、もう売ろうという熱は冷めているのです。
電子書籍ならすぐに直せるけどね。