出目金の暗躍─『A子さんの恋人』5巻を読んで
『A子さんの恋人』の5巻が出ましたね。
私は気軽に書店に行けない状態(子育て中)なので、大事をとって近くの書店で予約しました。
というのも、『A子さんの恋人』のレーベル「ハルタコミック」は「書籍扱いコミック」なのです。
実際の発売日よりも大・幅・に(←ここ重要!)前倒しすることが多々あり、発売日に書店に行くと売り切れということもありえるからです。
(この辺の話は『ガイコツ書店員 本田さん』を読んでいただけると理解が深まりますよ)
前置きが長くなりましたが、『A子さんの恋人』5巻読みました。
黒出目金、A子さんのデビュー作、様々な伏線が集約されていく快感…。
友人のK子、U子にも進展があり、あとは「A子さんがA太郎とA君どちらをとるか問題」に向かって進むのみ。
いよいよ佳境です。
(見返したら、まったく同じ文言4巻の感想で書いてました(笑))
いや、やっぱりこのマンガは小道具の使い方がうまい。
表面上はアラサーがただダベっているだけなのに奥が深いなぁ。
黒出目金は1巻でA太郎がA子さんに渡すために買ったものでした。
それが、U子、K子、I子へ回り、5巻でようやくA子さんの家へ。
しかもA子さんの家に出目金がいるのを目にして、A君は何かを察しアメリカから日本へ行く決意をする。
出目金どんだけ重要なんだという…。
出目金や「A子さんの恋人」問題以外にも保留なものがあります。
5巻に出てきただけでもA子さんの実家の部屋、A太郎の家の押し入れとか(が表面化して解決していく)。
学生時代にA子が忘れた課題の絵も宙ぶらりんで、結局A太郎が押し入れに大事に持ってたんだっけ。
この物語の結末は、A子さんが①A君を選ぶ、②A太郎を選ぶのどちらかのはずです。
けれども私は、本編でちょいちょい出てくる③どちらも捨てないままうまくまとめる、案が有力かなと思っています。
物ごとをすべて白黒させることが必ず正しいこともないし、世の中には保留の宙ぶらりんものがどれだけ多いか。
恋人が2人いるのは問題ですけどね!
ともあれ「どちらも捨てないままうまくまとめる」結末はどんなものだろう。
A太郎が「えいこちゃんみたいになりたい」と言い、マンガを描いてみたりしたこと。
A子さんとA太郎の過去が鍵になりそう。